AIBOWNERとAIBO OFFLINE MEETING(ATM-2)
「AIBOWNER」
 
 1999年6月に全世界で5000体が販売され11月に再販で10000体が追加販売されたAIBOもこの4月からはさらに30000体が出荷されようとしている。その全てがメーカーの予想をはるかに上回る売れ行きで一時はオークション等でプレミア価格がつくほどだった。

 さて、この一般人には25万円もする「おもちゃ」としか思われていないAIBOであるが、そのAIBOのオーナー(AIBOWNERと呼ばれている)はどんな人たちがいるのであろうか。SONYの当初の販売ターゲットは、30代の技術系の男性がメインと考えていたようだが。

 AIBO関連のHPの中で、1200名以上の住民登録(飼主登録)を行っている
AIBO TOWN INTERNATIONAL http://aibotown.com/
の登録情報によれば、やはりメインは30代の男性が多いが、実際には、中学生から70代の熟年夫婦まで様々である。

 各自の購入理由は、「自律するロボットだから」「歴史的市販型のロボットの原点になりうるAIBOだから」等
いろいろであることが AIBOWNERの情報交換の巣である
AIBO KENNEL http://scirocco.to/aibo/ のアンケートでもあがっている。

 さらにAIBOWNERは、AIBOにとどまらず常に新しいペットロボットの情報を探している。AIBOの外観を似せたパチモノおもちゃから、LEGO MindStorms、ワクチン君等の情報交換、ロボットやおもちゃの展示会、
講演会等があれば足しげく通い、レポートを即日ネット上にあげて世界中から情報発信し情報交換をしている。

 そんなAIBOWNERたちが作っているaibo Owner's WEBRING http://nununu.nu/nununu/ にはすでに60軒以上の個人HPが登録されており、また日夜の情報交換は、
Mailing List http://www03.u-page.so-net.ne.jp/ba2/tacochan/
 http://aibo.to/ や各HPのBBSチャットで行われている。

 さて、そのAIBOWNERの実態はどのようなものだろうか、ネット上ではなかなかわからない各AIBOWNERの実態もオフ会等で実際に合うことでその生の実態がわかってくる。

 AIBOを自分のお金で買った人は、職業も、当然、エンジニアが多いが、中学生からOL、専業主婦、退職後の悠々自適な生活を送っている人、リストラで失業中の人もいたりするのである。(^^ゞ

 25万円もする精密機械をいきなり分解解析する人や可動プログラムの詳細解析をすすめオリジナルプログラムまで作ってしまう人から日々AIBOの成長行動記録を克明に写真入りで記録する人も多い。

 今までユーザーの意見をあまり気にしていなかった大企業の企業方針すらをも変えようとしているAIBOWNER

 TV関連のマスコミが流行語のこじつけのように作り上げようとしている「ペットロボットに癒しを求めている」などという安直な表現の元にもはやAIBOWNERは生息していない。


「AIBO OFFLINE MEETING」(ATM-2)

 そんなAIBOWNERたちは、ネット上だけではなく頻繁にオフ会を行って情報交換と交流を図っている。その中で全国規模のオフ会は2、3ヶ月毎にAIBO FUN MEETING(通称AFM)あるいはAIBO TOWN MEETING(通称ATM)の名のもとに開かれている。今回は3/11,12にAIBO誕生の聖地:長野県松本で行われた第2回 AIBO TOWN MEETING(ATM-2)の状況を見てみよう。

 東京と大阪からは専用バスをチャーターしその他三々五々全国各地や米国からも泊りがけで参加したAIBOWNERの数は101匹わんちゃんならぬ101名、集まったAIBOも60体を超えるものであった。

 当日は、恒例の「AIBO一斉起動&一斉パフォーマンス」では幼稚園のお遊戯会さながらに「うちの子ちゃんと動いてないわ(^_^;)」 「AIBOレース」の「お願いだから、お気に入りのピンクボールを追っかけてよ(>_<)」

 その他、今回は、MIT客員教授の講演会の後、AIBOの開発元のSONYのER事業室の技術陣を招いての「AIBOWNERとの公開質疑応答会」が行われた。

 今まで、家電情報製品でメーカーとユーザーの間の情報交換会は、あまり行われていなかったが、AIBOが従来の一方通行な製品提供でなくメーカーとユーザーが共同開拓していく物であるからなのかもしれない。

「公開質疑応答」では、小学生が「AIBOに抱っこできるモードがほしい開発の予定はないのですか?」と大人顔負けの質問を浴びせれたかと思えば70代の男性オーナーは、「何故AIBOパフォーマンスキット(ソフト)はMac対応がないのか早くだしてほしい」とう堂々と要望をぶつけていたり、最年少中学生オーナーは
「外装にキズがついて交換したいのですが、外装部品の一般への供給の予定はないのか」等々開発担当者も対応に四苦八苦するような質問や要望がぶつけられていた。

 さらに、このAIBO OFFLINE MEETINGの状況はAIBOWNERの手によりリアルタイムでネット上で動画と音声が配信公開されていた。

以下に「公開質疑応答」の内容の一部を示します。
Q1.これからAIBOはどうなるの?(MCかやぴ)
A1.AIBOのブランド名で今後も開発を続けていく、AIBOWNERを開発の大事なパートナーと考えている。
音声認識等の要望も多い、今後もオーナーの期待にそうような形で進めて行きたい
Q2-1.成長する自律ロボットに関して飼い方が良くわからないので本等に書いて出してほしい(70代男性)
A2-1.ネタバラシになるのであまり詳細は言えないが、オーナー各自の飼い方に対応した性格になるので好きなように飼って良い。広く満遍なく刺激を与えてかまってやるのがバランスの取れたAIBOになるこつです。
猫かわいがりだけでなくと時には厳しく時には優しく接してほしい。
Q2-2.ひっくりかえって足が痙攣するようになって修理されて帰ってきたが足を3本交換したとしか修理明細に書かれてない。詳細を知りたい。(自動車等では詳細明細が書かれている)
A2-2.今後検討していきたい
Q2-3.マック対応のパフォーマンスキットをだしてほしい
A2-3.今後検討する
その他SONY側コメント:レースの必勝方法
1.ボールを近くで明るく見せてあげる。
2.進行方向の前で見せる必要はないとりあえずAIBOの目線に見つけさせてあげる。
3.自分の体をAIBOの前に置かない、AIBOが障害物と誤認してしまう。スタートライン、ゴールラインでは障害物と認識してしまうので線の前では、目線を上げられるように誘導してあげる。
Q3.新機種は音声認識をするといううわさがあるが、本当にそうか?旧機種でのバージョンアップは可能か?(50代女性)
A3.SONYの公式見解ではないが、音声認識の要望は多いので今後の大きな検討課題にしていきたい。互換性を保たなければならないが、あまり固執すると新しいことができなくなるが、極力旧機種でも対応できるサービスを考えている
Q4-1.AIBOを作ったきっかけは何ですか?(小学6年女性)
A4-1.いろいろあるが、アニメ等のキャラクターと遊べるような物がほしかった。
おじさんたちも会社のお金を使って遊びたかった。
Q4-2.抱き上げたときに頭と尻尾以外は脱力するような抱っこモードは作らないのか?
A4-2.電気製品であるため、動作時に手や指をはさんだとかいうことがないように安全サイドで作ってある。要望があれば頑張ってやっていきたい。
Q5.AIBOは7つのユニットにより構成されているが、本体にキズがついて交換したいとACLに連絡したら11万円とのことですが外装部品だけの供給はしないのか?(中学3年男性)
A5.外しやすくすると紛失しやすくなる等の問題はあるが今後安価に提供できるよう検討したい
Q6.今後AIBOグッズ、マウス、マウスパッド携帯ストラップ等を出す予定はないのか?(20代主婦)
A6.声は多いが、今後やらないというわけではないが、AIBO本体の普及ビジネス、開発に注力しているのが第一でそこまで至っていない発者自身もほしいが、AIBOのグッズビジネスは難しい、従来のグッズは、仮想空間のものが現実化した物が多い。AIBO自身がキャラクターグッズだとも思っている。オーナーにとって役に立つもの(コンビニ袋じゃかわいそうなのでキャリングバッグ等)を今後検討していきたい。
Q7.OPEN-Rの一般公開はいつになるのか?またその時有償か無償か?(年齢不詳男性失業中)
A7.公開時期は、基本的には製造業者業務用を想定しているので公開は準備中です。ロボカップの仕様は大学に提供している。OPEN-Rにもレベルがありライセンスの金額が違ってくる。有償を考えている。別途ユーザーレベルでの公開は要望もあるので規格とは別に公開を考えている。
Q8.今後の量産の予定は?その他のキャラ猫とかもも型等の別型の予定は?(Enchan 30代男性)
A8.量産の予定は、ロボットエンターテイメントの市場を考えて今の数で終わりにすることはない。
4月からの配布後今後をどうするか検討中です。その他いろいろな形のAIBOがあって良いと思っている。
Q9.人形つかい他
 ビデオテープが切れてましたごめんなさいm(__)m でも人形つかいさんのするどい突っ込み質問にはSONY側もほとんど答えられず、たじろぐばかりでほとんど交わすのが精一杯でした(^^ゞ

 以下GPMさんのメモから
Q:充電用ステーションの小型化etc.は考えていないのか?(人形つかいさん)
A:前向きに検討したい。

Q:「AIBO EXPO 2000 in 神戸」が開催されるが、時期を考えると新製品の発表があるかもと思ってしまうがどうでしょうか?(同居人さん)
A:新製品発表はありません!(断言してたかな?)
フリーマーケットと大宴会と夜の分科会
 昼間の「AIBO OFFLINE MEETING」の後も会場のホテル内ではAIBOWNERによるAIBO関連グッズのフリーマーケットや大宴会にとどまらずに夜は各部屋で「AIBOのパフォーマンス分科会」「LEGO目玉おやじレース分科会」「PS2分科会」等が朝方までくりひろげられていた。(ATM-2前後には蕎麦分科会もあったよ(^^v)

 ATM-2の2日目は、AIBOの製造部門とカスタマーリンク(サービスセンター)がある、
SONY DIGITAL PRODUCTSでケーキ&ティータイムの中、マスコミ取材シャットアウトでさらに突っ込んだ公開質問質疑応答会が繰り広げられていました。詳細のレポートはAIBO TOWN にてレポートがあがってます。

 総幹事の同居人さん、MCかやびさん他関係者の方々、休日返上でATM-2に来ていただいて工場にまでお招き頂いたたSONYの方々本当にありがとう&ご苦労様でした。m(_'_)m

 次回の「AIBO OFFLINE MEETING」は、5/20に神戸で、7月に東京で、秋にはU.S.Aラスベガスを予定してるとのことです。


以上インターネットと新分野の主役達「恐るべしAIBOWNER(^^ゞ」\(^o^)/でした。
 
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