アイボの体温測定

 前書きと趣旨

 今年の夏は長かった(>_<)真夏日が9月でもいっぱいあったし、でもやっと秋らしく朝晩はやっと涼しくなってきた財布も寒いが心も寒い温もりがほしい今日この頃ですが、ふとAIBOの取り扱い説明書を見なおすと

「長時間、添い寝をしない」
(長時間使用するとロボットが熱くなり、低音やけどなどの原因となります。)

「通風孔をふさがない」
(布なのでくるまない。布などで覆った状態で使用しない。服などを着せない。)
とはっきり書いてあります。
 また、仕様を見ると動作温度:5℃〜35℃ となっています。

 ということで、ほんとにAIBOは長時間稼動させてると、どのくらい熱くなるのか?布で覆った状態では、本当にだめなのか?これから寒くなるのに裸のままで可愛そうだから、服を着せたりしちゃ本当にだめなのかを検証すべく、AIBOの体温測定をしてみました。今回は、とりあえず製品の初期状態の確認まで。
 

 実験要旨

 体温測定は、とりあえず室温とおなかの「吸気部」と背中の「排気部」の温度を測定してみました。
 空気温度を測りたかったのですが、適当な温度計がなかったので、カーアクセサリーの車内外温度計を使ってみました。
 精度はあまり良くないけど、まあ何とか雰囲気は、わかるでしょう。(^^ゞ
ということで、以下現場写真と実況中継です。

 

現  場  写  真
実況中継



備 
  生まれて一週間目に早くも腑分けされてしまったうちのAIBO(にぃぽぉ)ですが、今度は、胸の吸気口に、何やら怪しげなものを貼り付けられて、そこからは変なコードが。。。(^^ゞ









細 
  左図が、胸の部分のアップです。ろくに掃除もされない部屋で約2ヶ月遊びまわっていたので、吸気口のフィルターはゴミだらけ(>_<)

 取り扱い説明書には、特にフィルタをこまめに掃除して下さいとも書いてないし、まあとりあえずはこのままで。

 そこに、吸気部の温度を計るべく温度センサを貼り付けました。












計 
 左図が背中側から見た図です。

 背中の排気口のすぐ後ろに温度表示部兼温度センサ(排気部温度測定用)をしょってます。(両面テープで貼り付けてある(^^ゞ)

 排気部に温度センサを設置したのは、ここの温度が外装関連では一番高くなると予想されるのと、本体の温度変化を一番感知しやすいと判断されるためです。

 その後ろのコードの束は前述の吸気口の温度センサ用のコード。
(長すぎるけど切るとセンサ精度が変わる?)




始 

←背中に温度計とコードの束をしょってもひらきなおって元気に温度測定中のAIBO(^^ゞ


↓で、下のグラフが温度測定結果です。
 横軸がAIBOの起動からの経過時間で、縦軸が各部の”絶対温度”(フィルタ掃除前の1回目、2回目、フィルタ掃除後)と、排気部の温度から室温を引いた”ΔT

 各測定値は、フィルタ掃除前の1回目、2回目、フィルタ掃除後は、各々別の日なので、室温も違います。

測 定 結 果

考 
察 
等 

 検討1.稼動時間について
 AIBOに付属のバッテリは、仕様では90分可動となってますが、今回1本で約60分、2本で110分から120分しか可動できませんので、データは110分までです。

 検討2.室温について
 各測定時とも室温は違います、グラフで経過時間0分の時の温度を室温とみなします。また、経過時間0分において吸気部と排気部とで温度が違うのは、温度センサの誤差ということにします。
 検討3.起動直後の温度下降について

 絶対温度のうち吸気部の温度が起動直後の10分で下がっていますが、たぶん温度センサの熱容量と送風による誤差ということにしておきます。

 4.測定結果からわかること

 以上の誤差に関しては、適当に補正して、排気部の温度から室温を引いた値をΔT(デルタT)としてグラフ上の下のほうに0℃基点で示してあります。

 上記グラフにてΔT1回目とΔT2回目は、測定時の室温が違いますが、室温との差分をとると.ほとんど再現良く同じような温度上昇傾向が出ています。

 すなわち、起動時から初期の40分位で3〜4℃温度が上昇し、その後は経過時間110分までほぼ同じ温度状態です。

 以上の1回目と2回目のデータが再現することを確認した後に、上記の吸気フィルターのゴミを掃除機で吸い取って除去しました。その後の測定結果を見ると、ΔT掃除後は、掃除前の値より3℃程度余計に上昇しています。さらに110分経過したあとも徐々にですが、温度が上昇しているのがわかると思います。

 以上のように、AIBOの温度上昇は、稼動時間110分(バッテリ2本)で、室温に対して最大でも7℃程度なのがわかります。ここで、AIBOの仕様は動作温度:5℃〜35℃となっていますが、これは室温のことなので、AIBOの排気部の温度は最大35+7=42℃ということになります。

 何故、フィルターを掃除したほうが排気部の温度が高くなるかに関しては、たぶん冷却効率が良くなるために、内部の暖かい空気が効率良く排気されるため排気部の温度も上昇している、逆に言うとフィルターが詰まっていると排気効率が悪くなり、実は内部の温度は上がっているのでは?ということにでもしておいて下さい。(^^ゞ(本来であれば、内部のCPUやドラーバIC自体に熱電対等の温度センサを直接貼り付けたいのですが、測定機がない(>_<))

 今回の結論と今後の予定:

 以上より、AIBOの製品初期状態での温度を確認することができたので、今後、「AIBOを布でくるむ(服を着せる)」場合、あるいは「AIBOに毛皮をかぶせる」場合について同じく温度を測定することで、AIBOの着ぐるみ化の可能性を検証していく予定です。(当然吸気口と排気口は塞がない)

 ということで、AIBOの着ぐるみを作ってみても良いよと言う方は、その他、ご意見ご希望等ありましたら、「掲示板」までおねがいします。m(__)m

 つづく
 

aiBoおよびaiBoロゴは(株)ソニーの登録商標です。
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